今年も伝統の一戦、早慶戦の季節です。昨年は慶応が復活の兆しを見せました。ところが、今季の慶応は監督が替わったこともあってか絶不調のようです。しかし、早慶戦、早明戦は相手は全く別のチームになると言われています。今年も熱戦を期待して秩父宮に足を運びました。
ところが、試合は終始早稲田ペースで進みます。FWは完全に圧倒し、接点でボールを確実に支配します。そこから安定して供給されるボールをBKが縦横無尽に展開し、トライを量産しました。守っても、何度か危ない場面はありましたが、見事に零封し完全勝利です。
この試合で特に印象に残ったのはBK陣です。今季のBK陣はスターバックスと呼ばれた昨季のメンバーが殆ど抜け、名前だけ見ると見劣りするかと思われましたが、個人の才能に頼りがちに見えた昨季よりも却って魅力的かも知れません。受け手がいい角度で入ってきて、パスを受けながらDFの間際をすれ違いに一気に抜き去るようなプレーが多く見られました。そして昨季から唯一残った五郎丸選手も益々力強さを増しています。上述したような組み立てて突破する攻撃に加え、彼はボールを持ってDFを二、三人は引き摺りながら縦に突破できるので、攻撃に厚みが加わります。それから、キング曽我部の後を継いだ一年生SO山中選手も、曽我部ばりの長いパスを披露し、時には自らも仕掛けて、またしっかりとタックルにも入りと活躍していました。私見では昨季よりも強く激しいFW陣にこのBKと頼もしい限りです。
最後に、早稲田贔屓の私としては勝ったのは勿論嬉しいのですが、贅沢を言えば強い相手との激戦を制しての勝利を見たいものです。特に伝統ある早慶戦、早明戦はそうあって欲しいものです。次週の早明戦はどんな戦いとなるのでしょうか。楽しみです。
早稲田大学ラグビー蹴球部
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