壁に掛けて軽やかに

壁に掛けて軽やかに

生花正風体
桔梗

桔梗を向掛(むこうがけ)といういけ方でいけました。床の間の正面の壁に花器を掛けていけます。掛ける花は、通常の置き生けとは違い器が高い場所にあるので、軽やかな雰囲気になります。いける花もあまり数をたくさん入れずにさらっと軽くいけるのです。

この桔梗も秋の七種の一つに数えられることがあります。

秋の野に咲きたる花を指折りてかき数ふれば七種の花

萩の花尾花葛花なでしこの花女郎花また藤袴朝がほの花

山上憶良/『万葉集』

この歌に出てくる「朝顔」は桔梗を指しているという説があるのです。ほかにも朝早く開く花全般を朝顔と呼んでいたという説もあります。もちろん当時の人は誰も生きていないので真相は分かりません。

このため、池坊では七夕七種という秋の七種を全部使った生花がありますが、朝顔を用いる場合と桔梗を用いる場合があるのです。

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