偶々の7月6日

僕の大好きな丸谷才一さんの随筆集を読んでいると次のような話がでてきました。

俵万智さんの有名な歌

「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日

この7月6日とはなにかと言うと、七夕の前日なのです。七夕と言えば離れ離れになった男女の年に一度の逢瀬の日です。我々はその前日も既にどことなくしっとりとした雰囲気を感じているというのです。

それはあの芭蕉の句にも表れていて、

文月や六日も常の夜には似す

この句を知ってか知らずか、とにかく日本人に綿々と流れる感覚を受け継いで万智さんの歌があるのだというような話です。

実はこの話自体は丸谷さんの他の随筆で読んで知っていたのですが、また改めて読んでやはり面白いなあと感じ入っていました。さて、ここでふと浮かんだのがもしかして今日は7月6日ではなかったか知らんということです。携帯電話を見てみるとまさにそうではありませんか(僕の家にはカレンダーなんて気の利いたものはないのです)。

割と最近に「奥の細道」を読んだばかりなのに中身をすっかり忘れている僕は、こんな句あったっけなあと思いながら押入れからそれを引っ張り出して、何気なくぱっと開いた正にそのページになんとこの句が載っていたのです。ちょっとした偶然が重なって思わず嬉しくなってしまいました。

華厳の滝

ずっと滝を見たいと思っていて、華厳の滝を見てきました。迫力がありました。滝の傍は驚くほど寒くて、五月だというのにがたがたと震えていました。

滝に向かうまでにハイキングコースがあったので歩いてみましたが、可愛らしい名前とは裏腹に思いのほか険しい山道で、しかも道に迷ってあやうく遭難するかと思いました。けれども、実に楽しかったです。青々とした木々に包まれ、息を切らしながら、少しの不安を抱えながら彷徨ったのです。

端午の節句

今日は端午の節句です。この日には邪気を払うため軒先に菖蒲や蓬を挿すそうです。もっとも僕はそんな光景にお目にかかったことはありません。今でもそうしている所もあるのか知らん。菖蒲湯は今でもやりますね。この菖蒲はいけばなで使われる花菖蒲と葉の形が似ており、よく混同されます。というか僕が混同していました。端午の節句に用いられる菖蒲は花菖蒲とは全く別種だそうです。まあそうは言っても、菖蒲の葉の形が剣を連想させる事も端午の節句が男の子の節句とされる一因となったそうで、同じような葉の姿を生かして生ける花菖蒲もこの行事にあながち関係ないとも言えないでしょう。そんなわけで僕は今でも端午の節句がくると花菖蒲を生けるのです。

静岡

後輩の結婚式に静岡へ行ってきました。おめでとうございます。

少し早めに行ってふらりと散歩しました。

さようなら

歌舞伎座もいよいよ今月で最後です。ずっと続いてきたさよなら公演もこれでいよいよ最後、本当のさよならです。最後に大好きな助六を見てきました。

最後だからなのか配役も豪華です。海老蔵の口上で始まり、助六はもちろん團十朗、揚巻に玉三郎、そこに仁左衛門や菊五郎、福助が絡み、そして極めつけは通人を勘三朗が勤めます。そんな中、意休はやっぱり左團次です。とにかく最後ですからお祭り騒ぎです。衣装も舞台も台詞も派手で最後を飾るのに相応しい狂言だったと思います。さようなら。