燕子花が好き

生花正風体 燕子花
生花正風体
燕子花

燕子花の季節がやってきました。いけばなの世界ではとても好んでいけられます。日本人が大好きな花ですね。

これから秋まで季節の移ろいに合わせて色々な表情が楽しめます。昨年は渦に巻き込まれ日々をこなしているうちにあっという間に時が過ぎて、あまり腰を据えて自分の稽古ができませんでした。今年はまたじっくりと燕子花と向き合いたいと思っています。

薫風

古典立花 松、菖蒲、芍薬、オクロレウカ、伊吹、夏はぜ、著莪、檜、檜扇、山羊歯、撫子
古典立花
松、菖蒲、芍薬、オクロレウカ、伊吹、夏はぜ、著莪、檜、檜扇、山羊歯、撫子

二代専好宗匠の絵図を参考に立てました。寛永5年5月19日(1628年6月20日)に西本願寺での花興行で立てられた花です(130図)。副に大きくなびく2枚の葉と、それに呼応するよに思い切って陰方を軽くした構成が素晴らしいと感じます。僕はやはり二代専好宗匠の作風がたまらなく好きで、実際に絵図を参考にして立ててみるとますます魅了されます。初夏の爽やかな風を感じるような作品になったのではないでしょうか。

すすんで黴菌に感染し高い熱を出すようなこと

音楽を手軽に聴くことを評価する向きもあるが、要するに手軽な音楽を聴いているだけのことだ。ボタン一つで、無菌室から流れ出る音を、衛生的な聴覚で聞く……。それも結構だが、音楽を聴くという行為は、むしろすすんで黴菌に感染して高い熱を出すようなことだと、私は信じている。

『美しさの基準』原尞

原尞さんのエッセイからの一節です。この文の「音楽」を「いけばな」に置き換えると僕にとってはとてもしっくりきます。

2018年池坊中央研修学院祭

立花新風体 ラナンキュラス、沖縄著莪、パイナップルリーフ、ニューサイラン、黒百合、手毬草、山梨、ゼラニウム、ライムポ
立花新風体
ラナンキュラス、沖縄著莪、パイナップルリーフ、ニューサイラン、黒百合、手毬草、山梨、ゼラニウム、ライムポトス、ユーフォルビア

2018年池坊中央研修学院祭の出瓶作品です。当初はオレンジのラナンキュラスが咲き乱れる姿を立てていました。4日間の会期中に徐々にラナンキュラスが枯れていき、最終日には予備のラナンキュラスも全滅。そこで思い切って花びらを全て取り去ってみるとこれが意外にもいい姿でした。そんなわけで偶然にできた作品がこちらです。なかなか気に入っています。

謹賀新年

立花正風体 竹、水仙、ばら、ポインセチア、松、若松、木瓜、寒菊
立花正風体
竹、水仙、ばら、ポインセチア、松、若松、木瓜、寒菊

あけましておめでとうございます。皆様にとって今年1年が竹のように健やかな年となりますよう願って立てました。本年もどうぞよろしくお願いします。