秋野教室

京都へいけばな修行へ行ってきました。秋野教授の下、古典立花を勉強しています。

古典立花
蓮、河骨、桔梗、檜扇

この作品は元禄11年(1698)に刊行された『新撰瓶花図彙』といういけばな作品集の中の絵図を参考に立てました。猪飼三枝さんという方の作品です。

蓮一色と言って、ほぼ蓮だけを使う特殊な方法です。

この時代は「陸物(おかもの)」と言って陸地に育つ植物も交ぜています。この作品では桔梗がそうですね。もっと時代が後になると、蓮と燕子花の一色には陸物は交ぜないという決まりができます。蓮や燕子花は水辺に育つ植物だから、交ぜていいのは同じ水辺に育つ植物というわけです。河骨、葦、ふといなどがよく使われます。表現が違うのですね。

ちょうどいけばな資料館の特別会館があり、一般の方もいらっしゃるということで授業で立てた花をロビーに飾っていただきました。普段は自分と教室の方が見るだけですが、こうして多くの人に見てもらえるのは嬉しいです。

蓮一色 蓮、河骨、桔梗、檜扇
古典立花
蓮、河骨、桔梗、檜扇

こちらは同じ『新撰瓶花図彙』の中の作品を参考にしました。作者も同じ猪飼三枝さんです。砂物という形式です。通常の立花はやや縦長ですが、砂物は横広がりの姿になります。砂物という名前が付いているように、通常は花瓶口に白い砂を敷き詰めます。しかし、蓮や燕子花のような水辺に育つ植物の場合は砂を敷かずに水を見せます。

立花正風体 燕子花、河骨、著莪
立花正風体
燕子花、河骨、著莪

こちらは中村亮一先生のデッサンを参考にしたものです。燕子花一色です。今の正風体とは一味違います。

中村亮一先生は一世代前の先生で、現在一線で活躍されている先生方が習った先生です。秋野先生も中村亮一先生の古典立花研究室で学ばれました。

学術研究室 古川立花ゼミ

京都での修行の成果です。古川守彦特命教授の立花ゼミで勉強してきました。今のいけばなを模索しています。すっきりとした明確で簡素な花を心がけています。

立花正風体 燕子花、縞太藺、河骨、著莪
立花正風体
燕子花、縞太藺、河骨、著莪
立花新風体 夏はぜ、燕子花、縞太藺、珍珠梅、浜撫子、ヒューケラ、アスパラガス
立花新風体
夏はぜ、燕子花、縞太藺、珍珠梅、浜撫子、ヒューケラ、アスパラガス
立花新風体
撫子、オクロレウカ、縞太藺、珍珠梅、浜撫子、ヒューケラ、アスパラガス、サンゴアナナス

夏の水辺の風景をいけばなで表現する

生花正風体 燕子花、太藺
生花正風体
燕子花、太藺

「交ぜ生け」という特殊な生け方です。

これは「生花(しょうか)」という様式です。生花は真(しん)、副(そえ)、体(たい)という3つの部分で形作られます。通常はそれぞれの部分に1種類づつの花材しか使いません。

2種類でいける場合でも、1種類を真と副、もう1種類を体という風に配することが普通です。例えばこの作品と同じ組み合わせの場合、真と副は太藺、体は燕子花とします。

例外としてこの「交ぜ生け」があります。2種類それぞれを真副体に配します。つまり、真副体どの部分も通常は1種類のところを2種類の花材で構成されるのです。種々の秋草が咲き乱れた姿を表現したものです。

本来は秋の表現ですが、夏もそれを応用してこの作品のように水辺の植物が混ざり合いながら群生している姿を表現することができます。

真副体それぞれに2種類の花材を持ってきますが、挿し口は交ぜないことがコツです。この作品の場合は前に燕子花、後ろに太藺が挿してあります。足元は交ぜずに上で交ざり合います。そうすることで水際の部分がすっきりとまとまるのです。