有田組ラストマッチ

早稲田 43-66 NTTドコモレッドハリケーンズ

敗れはしましたが、いい試合でした。磨き上げられた攻撃は十分に通用していました。相手はトップリーグ昇格を決めているチームです。その相手の防御網を面白いように切り裂いていく様は痛快そのものでした。

印象に残ったプレーをいくつか。

山中選手が敵防御ギリギリまで近づき、ほとんどタックルを受けると同時に真横に走りこんできた伊藤選手にボールを渡したプレー、あそこまで我慢できる山中選手の強気、そして伊藤選手の走りこむコースも絶妙でした。

外展開と見せかけて、ブラインドサイドから入ってきた中濱選手へ返し、一気にトライまで持っていったプレー、今期よく見られた得意のプレーの完成形でした。ほとんどボールが出てきた密集に向かってパスをしているような感じで、あれだけ人がいるところに向かってパスを放れるのは緻密な準備と信頼関係と勇気が必要でしょう。トップスピードでパスを受けそのまま走りきった仲濱選手のスキルも見事です。これぞWTBという仕事をしました。

TV解説でも絶賛されていた、坂井選手、村田選手のカラクロ(この言い方は今でもあるのでしょうか?クロスに見せかけてデコイランナーが入ってくるプレーです)、完全に相手DFを釘付けにしました。絶品ですね。この二人が、あの迫力で突っ込んできたら、DFもそこに集中せざるを得ません。このコンビで何度もゲインをきったことが効いていました。

有田主将、再三縦に突破し、一度もボールを奪われませんでした。主将として、一選手として、抜群の存在感を示してくれました。

他にも随所に鮮やかなプレーが見られ、存分に楽しめました。最後の試合でもファンを楽しませてくれたと思います。

いいチームだっただけに「荒ぶる」を歌えなかったことは返す返すも残念ですが、有田組はとにかく見ていてワクワクするようなプレーをたくさん見せてくれました。1年間お疲れ様でした。そしてありがとうございます

早稲田大学ラグビー蹴球部
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