早慶戦

早稲田 20-20 慶應

これぞ早慶戦というしびれるような試合でした。立見席の通路まで埋まるほどの超満員の中、お互いに譲らない白熱した闘いを見せてくれました。

慶應は強かったです。BKへの展開は迫力満点で、あっという間大外にボールが周り、確実にしとめます。そして、驚いたのはスクラムです。何度かターンオーバーもされました。例年通りの魂のタックルは健在で、後半20分過ぎぐらいから早稲田はずっと攻め続けていましたが、ことごとく跳ね返されます。毎年いいチームを作ってきますが、今年は特に素晴らしい出来でした。いい好敵手に恵まれています。存分に楽しめました。慶應は試合後泣き崩れている選手もちらほらいました。引き分けですが、勝てる試合を落としたという気持ちなのでしょう。選手権で再戦する可能性も高いと思います。悔しさをばねにもう一段上がってくるでしょう。早稲田としては気を入れてかからないといけません。

さて、早稲田です。前半同じような形で立て続けにトライを獲られました。密集での働きかけがやや淡白だったように見えました。慶應のFWが思った以上に強かったのかもしれませんが、あまりにもいいテンポで球を出されていました。タックルの精度も悪く、一人目がはずされる場面が多々目に付きました。ただ、これを試合中に修正できた点は今までになくよかったと思います。次第に危ない場面は減ってきました。後は点を獲るのみというところでしたが、慶應の素晴らしいDFもあって攻めても攻めても最後の一線を越えられません。JAPANから帰ってきた山中選手は、気迫溢れていて、それが仇になったような感じがしないでもないですが(素人目にはもう少し簡単に外に散らしてもよかったように思えました)最後はしっかり自ら突破してトライを獲ってくれました。何度かペナルティーでショットを選択しなかったのは賛否両論でしょうが、僕はその姿勢が好きです。俺達はトライを獲る、獲れるんだという強い意志をそこに見ます。

早稲田としてはなんとか引き分けに持ち込んだという感じでしょうか。まだこれで終わりではありません。次は早明戦、そして選手権です。慶應との再戦も考えられます。例年早慶、早明戦でチームはがらりと変わります。これをきっかけに大いに飛躍して欲しいものです。「荒ぶる」を目指して。

早稲田大学ラグビー蹴球部
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