早明戦

早稲田22-24明治

まず、明治は強かったです。明慶戦を見ても個々の能力は慶應を凌駕していると感じていたので、なぜこんなにも勝てないのか不思議なくらいでした。大学選手権に出場すらできないという異常事態、これで何かがふっきれたのではないでしょうか。今日の明治には凄みがありました。鋭いタックル、密集での圧力、お家芸のスクラムでのターンオーバー、ここまでは想定の範囲内、それに加えてなぜかBKのアタックまでが覚醒、鋭いチェンジアングルでのラインブレイクから2トライです。21-5の場面で得たペナルティでのショット選択、早稲田が1トライ返した後のリスタートでののろのろ歩き、今日の明治はやっと勝ちにきました。お見事です。

早稲田は悪くはなかった、負けたのは気持ちだと思います。「荒ぶる」を歌うことが第一義、それに加え今季の明治の凋落、早明戦といえどもどこか気の緩みがあったのは事実でしょう。対する明治は迫力がありました。

ブレイクダウン、明治が強いことは予想できましたがあそこまでターンオーバーされたのは何故でしょう。そして想定外、CTBのところで二度立て続けに綺麗に抜かれました。近年の強い早稲田は派手なスコアに隠れがちですが、ほとんど点を取られていないのです。それ故DFが堅いと漠然と信じていましたが、たんに守備機会が少なかっただけなのではとの疑念が沸きました。ここは修正できるのでしょうか。

収穫は後半の怒涛の追いあげです。帝京戦と同じでFWで負けるとチームが機能不全に陥りかけますが、切れずに立て直しました。とき既に遅く勝敗には届きませんでしたが光明です。自分たちの底力を信じましょう。

早明戦が盛り上がったことはラグビーファンとしては嬉しいことで、特に最後の早稲田のトライの時には立ち上がって我を忘れて叫んでしまいました。けれどもやっぱり早稲田贔屓としては負けたことは悔しくてたまりません。試合後は浴びるように自棄酒を飲みました。

早稲田はこの敗戦で強者の気持ちは忘れましょう。今年は東海、法政も強そうです。関東もいます。もちろん帝京への雪辱も。どうもFW戦で勝つ、最低でも互角という前提で試合に挑んでいるように見えますが、それは捨てたほうがいいでしょう。もちろんFWの当人たちは最初から負けることを考える筈はありませんが、それとチームとしての戦略は別です。玉砕はしないようにしっかりとした準備を望みます。その上で試合になれば極限まで精神を昂ぶらせ、ぶつかるのみです。素晴らしい素材と気持ちを持ったチームなのですから、最後には笑えると信じています。

早稲田大学ラグビー蹴球部
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