東海道四谷怪談

新橋演舞場で「東海道四谷怪談」を観劇です。前半は退屈のあまり居眠りしてしまいましたが、お岩が死んだあたりから俄然面白くなりました。

僕は歌舞伎を見るとき、ほとんど筋は追っておらず、見得が決まった瞬間だとか、様々な仕掛けだとか、衣装だとか舞台だとかそういうところを楽しみにしています。だからお話が淡々と進んでいる間は退屈してしまうことが多いのです。特に歌舞伎は話の進みがゆっくりなので、現代の映画やテレビドラマに慣れた身にとっては、眠気を堪えるのに一苦労という時もあります。ただ、それが故に見得が決まった時の鮮やかさがいっそう際立つような気もします。その一瞬のために、ゆったりとした時間に浸っているのかも知れません。