夏の水辺の風景をいけばなで表現する

生花正風体 燕子花、太藺
生花正風体
燕子花、太藺

「交ぜ生け」という特殊な生け方です。

これは「生花(しょうか)」という様式です。生花は真(しん)、副(そえ)、体(たい)という3つの部分で形作られます。通常はそれぞれの部分に1種類づつの花材しか使いません。

2種類でいける場合でも、1種類を真と副、もう1種類を体という風に配することが普通です。例えばこの作品と同じ組み合わせの場合、真と副は太藺、体は燕子花とします。

例外としてこの「交ぜ生け」があります。2種類それぞれを真副体に配します。つまり、真副体どの部分も通常は1種類のところを2種類の花材で構成されるのです。種々の秋草が咲き乱れた姿を表現したものです。

本来は秋の表現ですが、夏もそれを応用してこの作品のように水辺の植物が混ざり合いながら群生している姿を表現することができます。

真副体それぞれに2種類の花材を持ってきますが、挿し口は交ぜないことがコツです。この作品の場合は前に燕子花、後ろに太藺が挿してあります。足元は交ぜずに上で交ざり合います。そうすることで水際の部分がすっきりとまとまるのです。