大学選手権2回戦

今日は注目の対戦が目白押しです。秩父宮ではまずは慶應と東海が激突です。前評判ではリーグ戦1位、関東にも肉薄した東海有利でしたが、慶應が気持ちの入った戦いで見事に勝利を収めました。

慶應はFW陣は圧倒されていましたが、それでも挫けることなく勤勉に仕事をし続けました。密集から何度もターンオーバーを許してはいましたが、ひたむきに集散を繰り返します。そして圧巻は低く突き刺さるタックルです。「魂のタックル」の名は伊達じゃないですね。前半、後半それぞれ1回づつ、ゴールラインを背に10分近くに渡ってタックルを浴びせ続け遂に凌ぎきりました。最後まで集中が切れなかったのは見事です。BK陣も素晴らしかったです。

山田選手にばかり注目が集まりますが、CTBの所で何度もラインブレイクしていました。角度をつけた走り込みや、ブラインドサイドからのWTBのライン参加、ギリギリまでパスを放らずにタックルを受ける瞬間にパスを出す等、よく工夫されたプレーで大きくゲインしていました。

それからFBの小田選手のキックが良かったです。もの凄く飛距離があるわけでは無いのですが、確実に陣地を戻していました。特に前半はFWが劣勢だった中で自陣に張り付かずに済んだのは彼のキックのお陰だと思います。早慶戦の時とは見違えるように魅力的なチームになりました。6年ぶりの国立だそうです。次の明治との戦いが楽しみです。ひょっとすると―。

さて、2試合目はお待ち兼ねの早稲田の登場です。朝は雨が降っていて、出かけるのを躊躇していたぐらいですが、このころにはすっかり晴れ、寒さも凌ぎやすくなりました。

今日はFW様々、特に畠山選手が魅せてくれました。いきなりのスクラムトライから始まり、再三モールを押し込んでトライ、そしてなんとラックからするりと抜け出し、50メートル独走トライです。タックルを華麗なジャンプでかわして、DFと一緒に靴まで置き去りにして走りきりました。得意のジャッカルも何度も披露してくれました。スター性十分です。

BKはピリッとしませんでしたが、最後に山中―早田ホットラインで1トライ、あのパスとそこにぴたりと走りこんだ早田選手、どちらもお見事です。得点は伸びませんでしたが、終始試合を支配しての危なげない勝利でした。

【2回戦その他の結果】
明治29-0京産大
帝京46-8筑波
明治は2試合連続完封です。早明戦での大敗をばねに見事に建て直しました。なんと9年ぶりの正月越えだそうです。筑波は残念ながら力尽きました。

【準決勝組み合わせ】
明治-慶應
早稲田-帝京
春、対抗戦と2度引き分けた慶明の再戦です。昨日の慶應は強かったです。明治は試合を見ていませんが、2試合連続で完封した力は本物でしょう。どちらが勝つか全く予想できません。とても楽しみな対戦となりました。早稲田は今日の試合を見る限り磐石でしょう。

早稲田大学ラグビー蹴球部
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